健康コラム
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筋バランスの乱れと姿勢の関係について

姿勢の悪さでお悩みの方、多くいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は、筋バランスの乱れと姿勢の関係についてのコラムです。

姿勢が悪くなる原因は?
姿勢が悪くなってしまう主な原因は、筋バランスの乱れ、すなわち筋力バランスと柔軟性(ストレッチ)バランスの乱れにあります。
その状態をイラストで表したのが図1・図2です。

図1.筋バランスがとれている状態


図2.筋バランスがとれていない状態


図1は正常、つまり筋力・柔軟性ともにバランスが良く、両方の筋肉が支えあっている骨は正常位置にあります。
ところが図2は筋力、柔軟性ともに左右差があり筋肉が支えあっている骨は正常位置を保つことができないでいるのです。

つまり、図2の右側(赤色)の筋肉は左側(青色)の筋肉に比べて相対的に硬く強い状態に、左側(青色)の筋肉は右側(赤色)の筋肉に比べて柔らかく弱い状態にあるのです。

この場合、短縮してしまっている右側の筋肉をショートサイド、伸張してしまっている左側の筋肉をロングサイドといいます。

(以下、ショートサイドは赤色、ロングサイドは青色で表わします)

姿勢のゆがみは一般的に、
@筋力・柔軟性バランスの乱れ
A骨の歪み(非正常位置)
B姿勢のゆがみ
という順番に発生するのです。
(図2はあくまでも平面上の話であって、実際はこれほど単純ではありません。カラダの筋肉、骨、靭帯はもっと複雑に構成されているので、歪みは三次元的に生じます)

腰椎前湾症
図3は若い女性に良く見られる腰椎前湾症と呼ばれる姿勢です。
ヒールの高い靴をよく履く女性は心当たりがある方も少なくはないのではないでしょうか。
この腰椎前湾症は、筋バランスの乱れの代表的な例と言えるでしょう。

腰椎前湾症はいわゆる出尻タイプで、腰が過剰に反りすぎた状態になってしまっているのです。
この姿勢は、椎間板の後部が圧迫され椎間板ヘルニアを起こすことがあります。
また、背骨の後部には棘突起(きょくとっき)と呼ばれる背骨を安定させる突起物がありますが、腰椎前湾症が更に進むとこの部分が疲労骨折を起こし、
背骨の安定性が保てなくなり、脊椎分離症(せきついぶんりしょう)、更には腰椎すべり症を招く恐れがあります。

それではなぜ、このような姿勢になってしまうのでしょうか?これがまさに筋バランスの乱れによって引き起こされるのです。

図3.腰椎前湾症


図3の@腰背部の筋肉A腹筋より強すぎたり、B腹筋の深部にある腸腰筋と呼ばれる筋肉がC臀部の筋肉より強すぎたり、D大腿前面の筋肉E大腿後面の筋肉より強すぎたりすると筋バランスが崩れ、腰椎前湾症になってしまうのです。
腰椎前湾症になってしまうと単に見た目だけでなく骨格が歪む(骨盤が過剰に前傾してしまう)ので、腰椎に異常なまでにストレスがかかるようになってしまうのです。

悪い姿勢の改善方法
腰椎前湾症をはじめ、姿勢の悪さを改善・予防するには、適切なトレーニングが必要となります。
単純に言うと、ショートサイド(強く硬い傾向にある筋肉)側の筋肉は主にストレッチを、ロングサイド(柔らかく弱い傾向にある筋肉)側の筋肉は主にウエイトトレーニングを実施することが必要です。
(しかし、単に腰が弱いからといって安易に腰を鍛えるエクササイズを実施すると、ますます骨盤が前傾してしまい、腰椎前湾症を悪化させてしまうことも考えられますのでご注意ください)

カラダの最適なバランスを保つために
最後に、「筋力バランス」と「柔軟性バランス」は拮抗筋同士の関係で、必ずしも5:5の関係ではありません。つまり、腹筋の力が5だとしたら脊柱起立筋も5にしなければいけないということではないのです。

カラダの構成、筋肉の役割、バイオメカニクス的観点からそれぞれの筋肉に応じた筋力、柔軟性が必要になりますし、現在の状況や個別性なども考慮しなければいけませんので、運動の実施にあたってはこれらの知識に精通したスペシャリスト(スポーツジムのトレーナーさんなど)に相談することをおすすめします。 あわせて、カイロプラクティックで本来の骨格のバランスに調整することが、姿勢改善のための近道であると考えます。 姿勢の悪さでお悩みの方、まずは一度当院へお越しになり、「カラダのゆがみチェック」をお試しください。

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